「ガンダーラは、ゴダイゴ初の……の曲だった」

RonPorter / Pixabay

2012/03/19 O.A.
『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ 21:00-)
テーマ:昭和VS平成名曲 今だから話せるありえない秘密大公開 2時間ちょっとスペシャル
ゲスト:タケ他

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約1時間

タケが出るまで約1時間。

長かった……。いつ出るんだろうと思いながら、カツ丼食べたり、酔っ払って♪ポーニョポーニョポニョ♪を大橋のぞみちゃんと一緒に歌ったりしながら待った。

タケ登場

そしてタケの登場。

羽鳥慎一さんが出したフリップに書かれていたのは-、

「ガンダーラは、ゴダイゴ初の日本語詞の曲だった」

それかいっ!!! (爆)

危うくブラウン管にツッコミ入れるところだった。ちなみに、まだブラウン管TVを使っているので/(^^;)

マツコ・デラックス「(感心して一人言で)初めてだったんだ……」
羽鳥「(タケに)初めてだったんですね」
タケ「(肯きながら)そうです…」

ここで不自然にカメラが切り替わる。

おっ、もっと何か喋っていそうだな、タケ。きっといつものように喋りすぎて、カットされたに決まってる!(と、勝手に決めつける(笑))

テレビってば……

厳密に言えば「ガンダーラは、ゴダイゴで初の日本語詞……」というのは事実とは違う。

『キタキツネ物語』(1978.7)で、さんざん日本語で歌ってる。『キタキツネ物語』はサントラだから話は違うっていうかもしれないが、『西遊記』(1978.10)だって歴としたサントラだ。なぜならば、帯に「日本テレビ系全国ネットTV映画『西遊記』オリジナル・サントラ盤」と明記されている。

まぁ、『西遊記』はサントラではあるが、ゴダイゴのオリジナルアルバムも兼ねているのだから、百歩譲って「ゴダイゴのオリジナル曲で初の日本語詞」なら、許容範囲かな。それじゃ文字数が多くてフリップに書ききれなかったんだろうけど。

……TVなんてそんなものだ(ため息)。

テレビ

StockSnap / Pixabay

おまけにCM前のテロップで「ガンダーラは初めて作った日本語の歌詞の曲」
と、明らかな誤情報を前置きに……

「(タケは)洋楽らしさを残すため驚きの作曲方法をとった!」

と、煽ってCMへ突入。

そしてCMがあけて-、

英語詞に拘るタケが、日本語詞の曲を依頼され、洋楽っぽく聴かせるためにとったある驚きの作曲法とは……

「英語詞で作曲して、後で日本語詞をつけること」

(#_ _)ガクッ

マツコ・デラックスさん以外全員、タケも含めて「深イイ~」。

マツコさんだけが「う~ん」(ゴダイゴはどの曲もスゴイから、焦点を当てるべきは「ガンダーラ」だけではないという意味で)

筆者も目の前に深イイレバーがあるなら、「う~ん」。
てゆーか、「な~んだ」。
そんなことゴダイゴファンなら常識だ。ゴダイゴ検定5級の問題だぞー。

そして、タケの写真をバックに、

英語に併せて曲を作るからリズムやメロディーは洋楽
(ここで再現ドラマの日本語詞を書いている画面に変わる)最終的に日本語に直すことで西遊記にはぴったりのエキゾチックな曲になったんです

というテロップ。

ナレーターはタケ自身ではないが、これってつまり、タケが言ったって事なんだろうな。

そして結びは、

「日本語でありながら洋楽っぽい
そんなゴダイゴの曲は日本人の心をつかみ大ヒット曲となった」

話題の焦点がタケからゴダイゴに移行してるけど、まぁそれはいいや。タケの名前のテロップが「ゴダイゴ タケカワユキヒデ」になっていたから、タケはソロ活動の一環ではなく、ゴダイゴの
メンバーとして出演しているのだから。

だけじゃない

heike2hx / Pixabay

「ガンダーラ」のヒットの理由は、曲のエキゾチックさだけじゃないと思う。

ドラマがとても良くできていて面白かった、つまり視聴者が多かった(=たくさんの人がゴダイゴの音楽に触れた)のと、山上路夫氏による日本語詞の功績も大きいだろう。どこで読んだのか思い出せないが、日本語の曲は、洋楽より詞が重視されるという。

「ガンダーラ」の日本語詞を見てみよう。

♪その国の名はガンダーラ
どこかにあるユートピア
どうしたら行けるのだろう
おしえてほしい♪

♪どうしたら行けるのだろう……♪に、旅人の切実さが現れている。あれこれ手を尽くしたが、いまだ見つけられない、見つける方法さえ見つからない、という絶望感、そして誰でもいいから誰かにすがりたい、という思いも滲む。

ドラマではほとんど流れていなかったけど、筆者は「ガンダーラ」の日本語詞は、2番が秀逸だと思う。

♪生きることの苦しみさえ消えるというよ
旅立った人はいるが
あまりに遠い♪

英語詞と比べて深遠さがまったく違う。
ふと気付いたら、作詞の山上路夫氏は「ああ人生に涙あり」(『水戸黄門』のテーマソング)の作詞者ではないか!!

それに気付いたからだろうか、最近「ガンダーラ」が、どうも演歌に聞こえる(笑)。いや、名曲であることには変わりはないのだが……。ヒットしていた当時、バリバリのロック青年Steveは「ガンダーラ」が歌謡曲っぽくて嫌だったらしい(『Who am I?』クレスト社、1995年、p.173)。「ガンダーラ」が「歌謡曲」っていうの、分からないでもないな。

つんくの名言

タケの次の安倍なつみさんのコーナーで、なるほどね~と納得したのは、つんくさんが言った「アーティストが嫌う曲は売れる」という言だ。シャ乱Qの「ズルい女」に対し、メンバーのまことさんが「こんな演歌みたいなのは嫌だ、売れるわけがない」と反対した。しかし、実際は145万枚の大ヒット。

つんくさん曰く

アーティストはどうしても格好いい曲を好む。
でも 売れる曲はアーティストが嫌うような泥臭い 少しダサい曲なんです

だから、「ガンダーラ」はヒットしたのだろうか……?

『タケデモ』の解説を読んでいると、タケはよくこういうところがカッコいい、と示している。タケってカッコいい曲を目指していると思うんだけど、もしかすると、タケが若干ダサいかもと思うような曲にすると、ヒットを狙えるんじゃないだろうか(笑)。タケにダサい曲は絶対無理かな……。

タケカワユキヒデ名曲メドレー

番組内で設けられた「タケカワユキヒデ名曲メドレーLIVE」で披露されたのは、「ガンダーラ」と「銀河鉄道999」。確かにタケが作曲した曲だけど、両曲ともゴダイゴの曲だ。

残念ながら演奏はゴダイゴではなかった。

けれど、これを機にゴダイゴが注目されるとうれしい。

ゴダイゴ
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コメント

  1. ABCDE気持さん
    山上路夫氏情報&
    バックバンドメンバー情報ありがとうございます。
    さすがマニアですな。
    個別にメンバーの方々のお名前は存じ上げなかったのですが、That’s on Noiseって、懐かしい感じがします。
    タケはテレビ局の掛け持ちだったのですね。
    今月に入って立て続けに ゴダイゴの話題がテレビで取り上げられています。もしかして、再評価の兆しでしょうか。(笑)
    タケ、いろんな意味でがんばれ! (^O^)/

  2. 山上路夫氏がゴダイゴに提供した日本語詞をJASRACの作品データベース
    で改めて検索してみると、78~82年の一連の日本語詞シングル楽曲の他、
    「Sleep My Angels, Sleep」もありました。アルバムに収録されている
    のは英語詞ですが、CMバージョンの日本語詞「♪夜が来たよ~夢の世界へ
    行こうよ~」が山上氏によるものだったとは! 

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
    昨日のバックバンドのメンバーは村田タケシ氏(Gt)、田坂圭治郎氏
    (Ds)、和田春彦氏(Key)、財津尚之氏(Ba)。2006年以降のタケカワ
    さんのイベントライブ、TV出演時にはこのメンバーで演奏されることが
    多いみたいです。村田氏と田坂氏は、1994~2005年までタケカワさんの
    バックバンドも務めたバンド「That’s on Noise」のメンバーだったので
    当時を知るファンの方にはおなじみです。

    その和田氏のブログによると同番組の収録は3月2日(金)、しかも当日
    タケカワさんは先日の「サタネプ」のライブ収録とかけもちだったそう
    です。だからゴダイゴとしてのゲスト出演じゃなかったのかもですね。
    http://harukko45.exblog.jp/17462996/

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