たびのおもいで -その6(最終回)-

すごーくお時間がある方は↓からどうぞ。
たびのおもいで -その0-
たびのおもいで -その1-
たびのおもいで -その2-
たびのおもいで -その3-
たびのおもいで -その4-
たびのおもいで -その5-


“Monkey Magic”のエンディング。タケのタイミングに合わせて、蜘蛛の糸の掌に残っている方をぱぁ~んと床に放る。その軌跡の中に、中学生の頃からの長い長い長い歳月の焦点を見たような気がした。

一瞬にして現実世界に戻り、広がった蜘蛛の糸をクルクル回収。それをスタッフさんに渡して「歌舞伎座(注:正しくは新歌舞伎座)スペシャル第二弾」は終~了~。

ステージを降りる直前、一つだけ迷ったことがある。それは客席に向かって手を振った方がいいのか、ということ。
ゞ(`´#)ォィ!

なぜなら外語大の卒業式で総代だったタケが手を振りながら降壇したっていう話を思い出したからだ。(【追記2014/09/07】これは筆者の記憶違いで、タケが手を振ったのは登壇時に「階段を登りながら」。『タッタ君現わる』p.117)

タケは有名人だから、そういう場に相応しくない行動もOKだけど、ここで筆者がそんなことをやったらそれこそ何か誤解しているイタイ素人さんだ。という冷静な判断により、筆者はしずしずとステージを降りた。(「ゞ(--;)手を振ってましたが?」という目撃者は是非ご一報ください。間違いなくそれは無意識からです。しかしながら潔く内容を訂正し、反省します。)

まぁ、そんなこんなでステージから降りると、おそらく来たときと同じ女性係員さんだと思うが、彼女が席まで誘導してくれると言う。「お願いします」と言って、出発した途端……

背後で“Celebration”のイントロが! 筆者がステージから段々遠ざかっている状況なんて、筆者の耳が後ろを向いてるなんて、まったくお構いなしに……。

♪Celebration! Celebration!
Celebration! Celebration!♪

わー、“Celebration”がどんどん進んでいく~~。

一階席入口ドアまで来たところで、女性係員さんに尋ねてみた。

筆者:この一曲で終わりなので、ここ(一階最後列通路)で聴いてもいいですか?
女性係員さん:それはできないんです。
筆者:えっ!? だっ、だめなんですかっ???
女性係員さん:(毅然と)ハイ!
そっ、そんな~(ノД`)
従うしかない……orz。

筆者は一番最後の曲“Celebration”が高らかに喜びを歌い上げているさなか、複雑な心境で一旦会場の外へ。

ああ“Celebration”がヒマラヤより遠ーーーーい所で鳴っている……ような気がする、くらい聞こえない。そりゃそうだ、そこは客席外の階段なのだから。会場の時間の制約とかがあるから、全員が席に戻るのを待ってられないのだろうな。それでも、さびしい……(・_・、)

階段を上がって、

また上がって……。

“Celebration”の演奏時間って、フルでどれくらいあるんだっけ……。とにかく、一階から三階までがものすごーーーく遠い。三階席に着く頃には曲が終わっているんじゃないかと、心配で心配でたまらなかった。

ええいっ! こんなことなら、一番安い3000円の席じゃなくて、高い一階席にすれば良かった……orz。でもホントのことを言うと、一階席は取れなかったんだ。やっぱり3日前じゃ無理だよね~…。でも東京から大阪へ行くのは、いろんな意味で勇気が必要だったんだ。

フルマラソンを走ったかのように息を切らしながら三階席になんとかたどり着いた。良かった~。“Celebration”の演奏はまだ続いていた。演奏中に、ふたたび座席の間を通していただいて自席に戻るのも申し訳ないので、筆者は座席後ろの通路に立って“Celebration”を聴くことにした。これで終わりなのは分っているし―。

通路だから当たり前だけど、なんと両隣に誰もいない。誰の視界にも入らない。両手を広げても全然OK! おおフリーダム! 誰にも遠慮せず、思いっきり“Celebration”をノリノリで楽しんじゃった。これはうれしい誤算。

“Celebration”を最後に、ゴダイゴ@新歌舞伎座は終演となった。

<エピローグ>
タケを含めた11人が一斉に蜘蛛の糸を放出するという光景は、スペクタクルになっていたと思う。けど、それを見ている側の人たちも、全員が一人残らず楽しむことができただろうか。ゴダイゴでもないのに、それだけが気がかり。

ここ十年以上もお年玉年賀はがきさえ当たったことがない筆者が、ゴダイゴの生演奏をバックにタケと一緒に蜘蛛の糸を放出するという経験ができるなんて、本当に奇跡としか言いようがない。本当にうれしかった。楽しかった。

ありがとう、ゴダイゴ&竹越さん!

併せて、あの日、あの時、新歌舞伎座というあの空間に居合わせた方々にも、心からお礼を申し上げます。

一生覚えていたい旅の思い出をありがとうございました。
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「たびのおもいで」おしまい。

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