(アップ主さまありがとうございます)
「新番組」
“We”は、ゴダイゴがTBSラジオでパーソナリティを務めていた番組「ゴダイゴランド・ハッピートーク」のテーマソングだった。
「ゴダイゴランド・ハッピートーク」の放送開始は1979年10月8日(月)。
同日の『朝日新聞』の朝刊のラジオ・テレビ欄に、ちっちゃくとして紹介記事が掲載されている。
ゴダイゴランドハッピートーク(新番組)
TBS 夜10.25 ゴダイゴの五人のメンバーが月曜から金曜まで一日ずつ担当。内外の音楽の話題や、作詞・作曲の一口レッスンなどで構成。(p.16)
『Walk On 17号』(1980.3-4月号)によれば、放送時間は22:20-22:35の15分番組。
放送終了は、1980年4月の第二週目以降のスケジュール表に掲載されていないので、おそらく1980年4月4日(金)。
ゴールデンタイム
ついでに、「ゴダイゴランド・ハッピートーク」が始まった同じ日のテレビ欄の、いわゆる「ゴールデンタイム」で、面白いことを発見したので紹介しよう。
【日本テレビ】 8:00『紅白歌のベストテン』 「新三人娘対ゴダイゴ 祝10周年! 必勝宣言」 西城秀樹 榊原郁恵 ピンクレディー ゴダイゴほか
【フジテレビ】 10:00『夜のヒットスタジオ』「西武球場完全中継」 五木ひろし ゴダイゴ 山口百恵 野口五郎 ピンクレディー ほか
Wikipediaによれば、『紅白歌のベストテン』も『夜のヒットスタジオ』も生放送。
つまり、ゴダイゴは午後8時と午後10時放送開始のテレビ番組にそれぞれ出演し、その後、録音でメンバー個別(月曜日だからタケ)とはいえ、同日の午後10時20分からラジオにも出演する。あれっ、テレビとラジオの出演は重なっちゃっても良かったんだ。へぇ~。
それにしても、なんたる露出度!! 当時の人気のスゴさが分かる。(^^ )
各曜日のコンセプト
あれ、何の話だったっけ……??
ウキウキして、テーマを忘れてしまった。/(^^;)
あ、そうそう、「ゴダイゴランド・ハッピートーク」に話をもどそう。
The Student Timesのコラムの中で、タケと奈良橋氏がこの番組について語っている。番組名は明示されていないが、掲載時期、内容から「ゴダイゴランド・ハッピートーク」のことを指しているのは間違いない。
(以下、出典はすべて “Take and Yoko Chattin’about Music 58” The Student Times 1980.2.8. p.21)
Take:月曜から金曜までの帯番組で、 僕とヨーコが月曜日の担当で、あとの曜日はゴダイゴのメンバーひとりひとりがそれぞれにパートナーをひとりずつつけて…。僕等には僕等なりの、他のメンバーにはそれぞれの特色を生かせるように、いろいろ新しい試みを考えているわけだけど。
Yoko:ほかにもずい分いろいろなことをしたけど、ゴダイゴのメンバーを分けたということ自体が良かったのか、悪かったのか、ということすら、まだはっきりとわからないでしょう。
Take:そうだよね。 スティーブにはサウンド関係のこと、ミッキーには実際にビアノ弾いてもらって音楽について語ってもらうという風に具体的にやってるから、面白いかどうかってこと、一番知りたいんだけどね。
タケと奈良橋氏のコンビが、最後までコンセプトが決まらなかったようだ。
奈良橋氏は「最初、番組を作る時、ふたりして企画を考えたでしょう。ほかの人たちのところはどんどん決まっていくのに、私達だけ最後まで決まらなかったのも、つらかったわね」と言い、タケは「内容もフォーマットも決まってなかったから、最初は大変だったよね」と言っている。
さらに……
Yoko:ともかく、転換の早い番組にしたかったから、録音にとても時間がかかったわね。
Take :でも、 ジョニーに「一番大事なことは内容だ」って言われて、ふたりで考えちゃったものね。
Yoko:当人達は十分に内容を考えた上で、あきないように、いろいろな種類のものをたった15分の番組に入れたつもりだったのにね。確かに、慣れていないから、表現しきれなかったところはたくさんあったけど。
Take:「内容が足りない」って言われたのはショックだったよね。
(中略)
Yoko:その中で、私たちが「この人はすばらしい!」と思う人をつれて来る方法は、かなりうまくいっていると思うのだけど…
Take :僕等も楽しいしね。 だってとんでもない分野の人に登場してもらうんだものね。
タケが言う「とんでもない分野の人」とは、「子供に体操を教えている先生」とか、「中央アジアの音楽、風俗などにとても詳しい、学者嫌いの音楽家」とか、パントマイマーなど、もちろん、各分野でユニークなことをやってるスペシャリストのこと。
そうそう、思い出した!
当時、ゴダイゴのことを一つでも多く知りたくて、雑音をかいくぐりながらこの番組を聴いていたのに、関係ない人が、それも全然知らない人が出てきて、つまらなかった記憶が……。
そうか~、タケと奈良橋氏は、あのコンセプトにゴキゲンだったのか……。
( ̄_ ̄ i)タラー
「“We”―後編―」に、つづく
コメント
ABCDE気持さん
深~い推理ありがとうございます。(*^^*)
『夜のヒットスタジオ』は、本人達が演奏していなくても、他の歌手の持ち時間にバックに映り込むことがありましたよね。ラジオの放送時間は、ゴダイゴの姿を映さないようにしたり、一時的にスタジオから姿を消したりしていたのでしょうか。
Wikipediaによれば、テレビ・ラジオの重複出演は、あるらしいです。あまり好ましいことではなさそうですが。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A3%8F%E7%95%AA%E7%B5%84
渋谷公会堂から西武球場への移動は、番組の途中で抜け出ていなければ、空路(ヘリ?)って可能性もありますね。
夜のヒットスタジオ」出演時と「ゴダイゴランド」のオンエア時間(22:20~
22:35)で、果たして重複があったか推察してみました(我ながらヒマ人…)。
「ゴダイゴランド」の放送期間(79年10月~80年4月)で「夜ヒット」に出演
したのは79年10月8日、11月19日、12月17日になります。これら3回分は幸運にも
CS放送で再放送されております。放送中ゴダイゴの出演時間(トーク&演奏)は
10月8日…CM抜きで30分48秒~35分40秒、その前にCMタイムが3回あり。
11月19日…CM抜きで15分18秒~20分29秒、その前にCMタイムが1回あり。
12月17日…CM抜きで15分52秒~20分59秒、その前にCMタイムが1回あり。
「夜ヒット」が22:00ちょうどスタート、CMタイムが1分~1分30秒だと仮定して、
10月8日は「ランド」のオンエア終了直後に「夜ヒット」出演と推測できます。
逆に、11月19日と12月17日は「夜ヒット」の演奏と「ランド」の開始後の数分が
重複していたのではないかと考えられます。
昨今のTV番組では同一出演者が同一時間帯に重複出演しないよう、最大限の
配慮がなされるのが通例ですが、当時はそれほど煩くなかったのでしょうかね~。
それにしても件の10月8日、「紅白歌のベストテン」生放送の渋谷公会堂から、
1時間で「夜ヒット」会場の西武球場のある所沢まで移動可能なのでしょうか??
(しかも衣装も両番組で異なる!)
あきらさん
コメントありがとうございます。
私も少し前まで「ゴダイゴランド・ハッピートーク」の内容はおろか、その存在も、“We”も全く忘れていました。/(^^;)
この話題は、YouTubeに“We”をアップしてくださった方々、そしてThe Student Timesにタケと奈良橋氏の連載があったことを思い出させてくださった方のおかげです。(この場を借りて、改めてお礼申し上げます。)
今回はその派生的な結果にしかすぎないのですが、楽しんでいただけたようで、うれしいです。
Weって、この曲確かにリアルタイムできいてました。番組の中身は全く覚えていませんが…超懐かしい話題をありがとうございます。
メグメグ さん
コメントありがとうございます。
> そういえば、「ゴダイゴのアブラカダブラ」って番組もありましたよね?
ありましたね~!!
いつ頃の放送だったのか気になって、調べてみました。
『朝日新聞』によれば、正式な番組名は「ゴダイゴ・アブラカダブラ」で、放送期間は1979年10月10日(水)-1980年4月2日(水)、放送日は毎水20時-21時でした。
すっかり忘れていましたが、「ゴダイゴランド・ハッピートーク」と時期が重なってたんですね~。
「ゴダイゴ・アブラカダブラ」のオープニングは、“The Birth of the Odyssey”に加えて、Steveの低音でおどろおどろしく“Are you ready, everybody? …”のナレーション。そしてテーマソングは“Try to Wake Up to a Morning”。ついでに提供は、上野松坂屋です。(^-^)
私も地方に住んでいたので、雑音と格闘しつつ聞いていました。
> 今はなんて便利な世の中になったんでしょうね。
ホント、ホント! (^-^)
"We"懐かしいですね。
そういえば、「ゴダイゴのアブラカダブラ」って番組もありましたよね?
東北の田舎にいた私は、なかなかうまく入らないラジオをなんとかして聞きたいと毎週格闘していましたが、結局満足に聞けることなく番組は終了したのでした….
時折聞こえる声を拾いつつ、訳の分からないうちに時間が来て…悲しかった過去を思い出しました。
今はなんて便利な世の中になったんでしょうね。