もう3ヶ月くらい前の話だから、5月の中旬くらいかな。
あまりにゴダイゴが好きすぎて、勢い余って近所の図書館から借りてしまった本。
小説を読みまくる
左、『マネージャー探偵 朝館吾郎 タイアップ殺人事件』(実業之日本社、1995)と、
右、『マネージャー探偵 朝館吾郎 殺しは本番5分前』(実業之日本社、1996)。
この二冊の前に、『元総理探偵・霧島幸四郎絶体絶命!』(講談社、1993)と、『ガンダーラ妖鬼滅却伝』(講談社、1994)を読んだけど、早く次が読みたくて、記念撮影をするのをすっかり忘れて返却してしまった。
「早く次が読みたくて」というのは、「面白いから」、という理由に必ずしもなることはないかもしれないような場合がなきにしもあらず。(笑)
ギョーカイの裏側
『マネージャー探偵 朝館吾郎』シリーズの主人公は、タイトルから分かるように芸能人のマネージャー。だから、テレビ局の内部事情や芸能界の裏話が語られる。
ファンとしては、タケもゴダイゴ時代やソロになってから、時としてギョーカイにありがちな理不尽な場面に遭遇したのかな、なんて想像したりして。そういう意味では面白いところもある。
でもファン以外の小説好きに、「おっ、武川は、ちゃんと面白いモン書けるんじゃん」と言わせることは難しい。
タケらしいところ
タケが書いた小説を読んで、筆者が最もタケらしいと思ったところを紹介しよう。
それは『殺しは5分前』(写真右)の一場面。
この作品の中に女の子のグループが出てくる。グループ名は「ストロベリーズ」。
これはまだいい。むしろキャンディーズみたいでかわいい、と考えることもできる。
そのストロベリーズが、ラジオ番組に出演する。番組のパーソナリティが彼女たちの曲を次のように紹介する。
「では、まず、一曲まいりましょう。『ストロベリーズ』で『恋はワンショット』」(p.207)
どうだろう、この曲名のセンス。
4冊を通して、一番笑った。
ホントは笑うところではないのだ。タケ、ゴメン……。
読了後に思ったこと
とにかく、これで杉並区の図書館所蔵の武川行秀名義の小説は読破した。
4冊読んで思ったのは、
「タケカワさん、音楽に専念してください!!」
キラキラ
2007年にタケが吉田豪とのインタビューで、小説を書いていた頃の話をしている。
ちょうど水嶋ヒロ(齋藤智裕)が「KAGEROU」で、2010年度の第5回ポプラ社小説大賞を受賞したこともあって、TBSラジオの「小島慶子☆キラキラ」レギュラーでもある吉田豪が、興味深い話としてタケとのインタビューを番組で紹介したらしい。
タケのインタビューは2007年。放送は2010年12月16日。放送日から3年くらい前のインタビューってことだな。(掲載誌「【連載】電池以下 第37回:タケカワユキヒデ」『CONTINUE 36号』2007年、発売日:2007.10.15、太田出版、ISBNコード:9784778310943)
それがポッドキャストになっている。
タケ本人は出ません。
冒頭2分位関係ない話。全部で約16分間。
興味のある方は、↓をクリック。
1.「小島慶子キラ☆キラ」 ポッドキャスト バックナンバー 12月 トップページ
2.本編 2010年12月16日(木)放送
もっと好きになったよ
いやぁ、コレ聴いて、さらにタケが大好きになった。
若い頃の外見からは想像できないかもしれないけど、タケって元々アグレッシブな性格なんだよね。
中学時代からバンドやったり、デモテープガンガン作ったり、レコード会社にガンガン送ったり、単独コンサートの宣伝のために、雑誌社に乗り込んでいったり。
きっとその延長線上にあるんだな、このインタビューでの逸話も。
あーあ、タケが小説を書いている時代に、『バクマン』が連載されていたら、タケだって編集者ときっと……。そしたらタケの小説だってもっと……。
あ、だとしても、音楽に専念してください、お願いです。
自分は、タケの<音楽>が好きなので。
コメント
コメントありがとうございます
昨年秋からファン復活し、タケさんの79年当時のお姿に悩殺されソロライブへ行きタッタ君を下巻まで読みMOR以降のアルバムもタケさんのソロアルバムも聴きあまりに好き過ぎてる時期の私でした。ふと我に還り、ファン復活のキッカケはファミ劇で観たBillboardライブだ、演奏の良さ、曲の、ゴダイゴが素晴らしいからだよって。
天才には付いていけないよって。
Beauty won’t last forever unless it glows in your heat
スペル違うかも……
Tiaraさんの記事が面白くてドンドン遡って読んで共鳴して感動してます。
これからも、変な今更コメントするかもしれませんが……
そうだ、ゴダイゴのコンサートに行こう!
こんにちは、遅ればせながら私は「霧島幸四郎危機一髪」を図書館にて借りて読み終えたところです
読んだ感想はやはり「音楽に専念して下さい」なんですが、いくつかR18?描写にビックリしました
私はこの作品しか読んでませんが他作品はどーなんでしょう?
ツッコミ所もいくつかあって、第三者にも分かりやすい脅迫状とか、教員免許を偶然に持っている登場人物が多いとか、あります
ぜひとも、その辺の記事をお願いします
ちなみに武川寛海氏の「音楽誌特に知らなくてもいい話」も読み始めてます(笑)
トラまるさん
んー、これっていつだったっけ……。
2011年!!! もうそんなに前になりますか……。
こんな古い記事なのに、コメントしていただいてありがとうございます。
いや~、小説の内容はほとんど忘れてますね~。
とにかく、ものすごく
つまん面白くなかった、ということしか覚えてないです。今は「あまりに好きすぎ」た時期が過ぎたので、再読する時間を割く気がまったく起きないです。その価値ないです。つか、忙しくて……orz。
あ、いや、やっぱり、「あまりに好きすぎ」た最中も、再読するつもりはありませんでした。だってそんな時間があるなら、
他のゴダイゴの音楽を聴いている方が断然!!!有意義だもの。そういえば、ゴダイゴファンの知人が、彼女は熱烈なタケファンなのですが、それでも一連の作品を「捨てた」か「売った」か、まぁそんなことを言っていました。
小説家としてのタケに出版社がオファーしたとは考えられないので、持ち込み企画じゃないかなーと思います。出版社としては、まぁ、作家としては未知数ながらネームバリューもあるし、ある程度の売り上げを見込んでいたのではないでしょうか。そして実際に書かせてみたらびっくり、おっとどうしよう、でも契約しちゃったし……、だったんじゃないでしょうか。(注)当ブログの基本コンセプトは「ゴダイゴを聴きながら妄想とかを語る」です、念のため。
>いくつかR18?描写にビックリしました
いや~、それは絶対狙ってやってるでしょ。とは言え、タケのバックグラウンドを考えると、そんなびっくりするような事でもないのかも。当時のタケが誠実で純粋で崇高だというイメージを、我々は持っていた(持たされていた?)だけで。実態とはズレがあったのかも。
だって、兄弟は男3人。高校は男子校。つまり男ばかりの中で育ってきたわけですよ。
って事で、まぁ、一言で言えば、まったく男子ってば……(~_~;)。
おまけに、編集者さんの意見(アドバイス?)を聞き入れてないんじゃないかな。で、結果がアレ。(注)当ブログの基本コンセプトは「ゴダイゴを聴きながら妄想(略)
あ、そういえば、一つだけ、どの作品かちょっと忘れましたが、登場する子どもの一人が、意外な役割を担っていて、タケってこんなことを書くんだ、と意外に思ったことがありました。
このブログ記事で、私が割とふんわり書いたのは、できれば実際に読んでみて、読んだ方それぞれにそれぞれの感想を持って欲しいな~、と思ったから、じゃなかったかな。
曖昧ですみません。あまりに記憶が……。
ということで、図書館で十分なので、未読の方は是非。