2012/12/26 タケソロ レポ その2

stevepb / Pixabay

前回のつづき。

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レコードデビュー前に

タケはレコードデビューの前に、新宿のライブハウス、ルイードで、あるレコード会社の人に、「やっぱり英語じゃね……」と言われたこともあった。最近、その人と仕事で再会し、こう言われた。

「タケカワ君、ウソつくんだもん。日本語で歌わないって言ったのに、いきなり『ガンダーラ』じゃん」

また、タケがルイードに出演した時、つのだひろとスペースバンドが対バンで、つのださんに「ユー、歌うまいじゃん」と言われ、バンドに誘われた。しかしタケは「僕はバンドはやらないですから」と、断った。

タケ「(しみじみ)ただの嘘つきになってしまいました(笑)」

そして最初のアルバムが出来た時は、ものすごくうれしくて、小山譲治さんと二人でタケの部屋で見本盤を見ながら「悪い笑い」をしていたと言う。

2. “Now and Forever”

3.”Night Time”
キーボードの舟山周さんがライブ直前の2012年12月23日のブログでコンサートベルを探していた。この曲で使おうと思ったのかな。アルバム版でシャンシャン鳴ってるから。結局、ライブでコンサートベルは使われなかった。きっとタケも持っていなかったんだな。一本買ってください、タケカワさん。4200円~。

この曲、ずっと気になっていたのは……、あ、この話は別の機会にしよう。

先に進まなくてしょうがない。

MC タケが英語で困った話。

タケの身近には外国人がいなかった。近くの教会に英語を話す神父がいて、上のお兄様が何回か行ったことがあるが、タケ自身は「なんとなく怖いんで」行っていない。
そういうタケの英語的バックグラウンドの中、ジョニーさんや奈良橋氏と出会う。レコーディングというより、まず歌詞の修正作業から始める。当時の奈良橋氏は日本語が怪しく、話が分かりにくかった。だからと言って、英語で話されてもタケは完璧に分かるわけではない。タケは立場上、分からなくても平気なフリをするのが身についた。(笑)

筆者のツボにちょ~入ったのは次のエピソード。

タケは「未だに恥ずかしい」と言う。

それはSteveが日本に帰ってきて、タケが初めてSteveと交わした会話。
まずタケ側から再現してみよう。(ここの会話は、ほぼタケが喋ったとおりだと思う)

タケ「(Steveに日本語で)どういうベースが好きなの?」
Steve「(久々の日本なので、英語式の発音で)〇×△◆※◎」
タケ「(分からないけど平気なフリ)ああ、そう。ポール・マッカートニーは、どうだい?」

次にSteve側から再現しよう。

タケ「どういうベースが好きなの?」
Steve「Paul McCartney」
タケ「(納得)ああ、そう。(平然と)ポール・マッカートニーは、どうだい?」

もう一度書こう、タケは「未だに恥ずかしい」と言う。

タケさー、コアなビートルズファンなのにPaul McCartneyが聞き取れなかったなんて! いやぁ、親近感わくな~。まぁ、初対面の緊張もあって、身構えちゃったっていうのもあるんだろうな。タケってラブリ~。(^▽^)

そんな話はザラにあるそうだ。そういう話、大好き。
やっぱりゴダイゴのメンバーが絡む話が一番楽しい。

4. “Passing Pictures”
イントロのタッチがなんとなく重い感じがしたのは気のせいだろうか。キラキラ シャリ~ンがなかったのが要因の一つかもしれない。
それよりも、「おおっ、タケのこんな姿を初めて見たぞ!」と思ったのは、サビの♪Passing pictures fading in, fading out…♪のコーラスの時。タケが耳に手を当てていた。イヤーモニターの返りが不十分で音が取りにくかったからか、耳から外れそうだったからなのかは分からない。この光景を見たのは、この一曲だけだったように思う。

5. “Lucky Joe”
せっかくのノリノリの曲だし、スタンドマイクからハンドマイクにしたので、もっと動いて観客にアピールして欲しかったな。

MC:“Water She Wore”

タケ曰く“Water She Wore”にはタケが書いた歌詞が結構残っている。(なのに、タケの名前はクレジットされてないのね。)このタイトルを思いついた時には「やった!」と思った。

この曲はポプコンの前身のコンテスト(ヤマハ・ライトミュージックコンテスト)に応募した二曲のうちの一曲。その時の審査員が「キミ、“Water She Wore”って、意味知ってるの?」と尋ねてきた。タケは自分で書いたんだから、当たり前だよと思っていたら、「最近何かで見たエロ小説と同じタイトルなんだよね」と言われた。(笑)

6. “Water She Wore”
いい曲なのに、うーん、なんだろうな……。タケって、表現力が足りないのが本当にもったいない。
窓ガラスを通して雨の向こうを見つめている少年が、今は見えない。

7. “Two People Together”(アルバムver.編曲:ミッキー)
あ~、これ、なんでだろう。♪As long as there is love…♪の部分だけ、なぜかコーラスがなかった。他はあったのに、不思議だ。

MC:『走り去るロマン』収録候補作は60曲くらいあった。で、タケ自身もジョニーさんも入れたかった曲が“What Do You Want to Say to Me”(『タケデモ01』収録)。シングルにもしたかった。歌詞の修正にあまりに時間が掛かり、そのうち忘れ去られてしまった。筆者もこの曲は好きだ。タケのタカビーっぷりが合っている。

『走り去るロマン』には、“What Do You Want to Say to Me”のようなポップな曲よりも「大人ウケ」する曲が多いので、今聴いても古い感じはしない、とタケは言う。この発言はタケのことだから「音楽的な面で」という意味だろうな。歌詞面から見ると、少年から青年期の心情を描いた作品が多い。だから時間経過によって作品自体が古くなるというよりは、時間経過によって変化した表現者の力量が問われるかもしれない。

8. “Hazy Nun”
イントロの独特なメロを舟山さんがピアニカで。レトロ感たっぷり。
へ~やりますなぁ、舟山さん。o(^-^)

9. “Fragments”
“Fragments”が終わると、バンドのメンバーは、タケとキーボードの舟山さんを残して一旦退場。

10. “Pretty White Bird”(アルバムver.編曲:ミッキー)
タケと舟山さん二人で。

んーと……

惜しい、惜しいなぁ、タケ。
「歌手」やっている人にこういうことを言うのはおこがましいんだけど、もっと<歌う>と印象がかなり変わると思うんだけどな……。
この人は自分の魅力を生かそうとは思わないのだろうか。
表現者なのに。もったいない。(。・・。)

「2012/12/26 タケソロ レポ その3」へ、つづく
年内に終われないかもという一抹の不安が……。
( #-_-)

コメント

  1. 今更書き込みのトラまるでございます
    私は79年当時はアルバムを買い(カトマンズまで)コンサートに行き、ファンクラブには入らない位のファンでした。ゴダイゴの歌がどんどん日本語歌詞ばかりになり、(愛のスリーイヤーズ)で、ファンを辞めました。
    昨年の秋からファン復活し、カトマンズ以降のアルバムを聴き全てに置いて英語歌詞が存在する、しかも、そっちの方が全然良い!
    私も絶対英語主義!
    で、先日深谷までタケさんのショーを観に行きました。(ハピネス)をサビの部分まで全部日本語で唄ってました、「結婚生活の幸せを歌にした」とかで……
    HOMErecordingdemoでは確か違うことが書かれていたような?
    レナに日本語歌詞を付けてしまうタケさん、79年当時のロックな青年ではなく今はベストファザーなおじいちゃんで、家族の幸せを売りにしているのでしょうか?
    「愛の力で」をお客さんと一緒に歌うと提案しましがその部分はお孫さんの声が録音されてるそうで、私は唄えませんでした。

    変なコメントで、スミマセンm(_ _)m
    気持ちのやり場が(泣)

  2. メグメグさん
    コメントありがとうございます。
    私も『走り去るロマン』と『LYENA』は、タケソロアルバムの中ではヘビロテです。
    リアルタイムのタケファン全員がそうじゃないかな。
    私はゴダイゴ&タケソロに関しては、<絶対英語至上主義者!!>なので、今回の“Lyena”の日本語詞は、正直辛かったです。(・_・、)

  3. 早速の詳細なレポ、お疲れ様です。
    のちのちのアルバムよりこの2作の方が好きなんですよ~
    タケのメロデイにはやはり英語が合うと思うんです。「Hapiness」も」
    「Lyena」も日本語だと…なんか違う。
    のちのちの日本語歌詞のアルバムってなんだかな~って感がどうしてもあって、
    そうするとここに戻って来ちゃう。
    「What Do You Want To Say To Me」タケデモで聴いて乗りがよくって、す
    ごく好きだから、もったいない感じがして。そんなエピソードがあったのね。

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