2011/09/17午前3時過ぎにアップした「たけさんの……」で、タケの髪型の変遷の疑問を述べた。
もはや「神がかり的な」と言っていいかもしれない、すごいドンピシャなタイミングで、とんでもなくいい資料が手に入った。「MORエッセイ」である。「その36 硬派と美容院」(『FMレコパル』1983年第4号、小学館、pp.128-129)で、タケが髪型の変遷について書いている。(これは2011/09/17午後に入手したばかりのホヤホヤの資料。)
今回はこの「MORエッセイ その36 硬派と美容院」から、タケの髪型の変遷を「解答編」として記述したい。
坊ちゃん刈り時代
1.坊ちゃん刈り時代:「MORエッセイ」には、時期は書かれていないけど、『タッタ君現わる』等に掲載された写真と、「MORエッセイ」の前後の記述から見て、幼少期~小学生時代と思われる。
2011/09/23追記:タケのアルバムHELLO/GOOD NIGHTの歌詞カードで、おそらく幼稚園時代と思われるタケの坊ちゃん刈りが見られる。
「子どもがみんな同じ人相になる」という坊ちゃん刈り。「あの悪名高い(き)“坊ちゃん刈り”」と、二回書いているので、相当イヤだった事がうかがわれる。
この頃は「まっすぐな髪の毛」だった。
長髪時代
2.ビートルズの影響時代:中学生の頃、ビートルズの影響で少しずつ髪を伸ばし始める。
「少し長くなると、(髪の)先の方がとんでもない方向を向き始め」る。
3.石川五右衛門時代:高校生半ば過ぎ頃、「両耳が隠れるほどに伸ばしていた髪……」と言っているので、この頃から耳は隠れていた。
そして頭頂部の髪が「こんがらがってしまって、……石川五右衛門のよう」になる。
天然パーマはクシやブラシが通らないほどに。
(筆者注:当ブログ内「たけさんの……」で、『タケデモ01』解説ブックレット内の写真が「ウッドストックみたい」だと言ったけど、あれがタケの石川五右衛門時代だろうか?)
カブトガニヘアー時代
4.人魂ヘアー時代:坊ちゃん刈りにされてしまうイメージがある床屋さんには行きたくないが、美容院に行くのは「男として恥ずべき行為」と思っていた「硬派」のタケは、自分で髪を切ることを思いつく。
「左手を五右衛門の中に突っ込んでつかめるだけの髪の束をつかんで……ジョキッ」。
鏡に映らない後頭部は諦め、前から見るとマッシュルーム・カット、後ろから見ると「長いシッポが背中まで伸びている」、「人魂ヘアー/カブトガニ・ヘアー」のできあがり。
タケはこのヘアスタイルで「平気でコンサートにも出ていたし、何度かテレビにも出たことがある」。(さすがタケだ~(笑))
しかし、「テレビにたくさん出るようになった時、プロデューサー」(ジョニーさんだな、きっと)に、「たのむから、美容院に行って、まともなヘアー・スタイルにしてくれ!」とたのまれ、「“硬派”のプライドを全部捨て去って」美容院へ。
したがって、タケの髪型は、人魂ヘアー/カブトガニ・ヘアー以降、ほぼ同型ということになる。
未収録回
『タッタ君現わる』では、「その1」~「その45」までがほとんど収録されている。
この髪型に関する「その36」は、収録範囲であるにもかかわらず収録されていない。
髪型を通したタケのキャラクターの成長過程が見え、さらにエンタテイメント性もあるのに、なぜ外されてしまったのだろうか。
とても不思議でならない。
編集者のセンスを疑っちゃうな。
【追記2018/09/03】
『タッタ君現わる』の未収録回を網羅した完全版『タッタ君ふたたび』発売中。
コメント