これが“Guilty”だ!!!
“Guilty”シリーズは、なんとなく繋がっていないこともありません(笑)。
すごーくお時間のある方は↓からどうぞ。
なんと今回のテーマも引き続き“Guilty”で。
「このヒト、どんだけ“Guilty”が好きなんだろう……」と、すっかり呆れ返られてもいい。
「なんてしつこいヤツだ!」と、非難されてもいい。
「あれっ、『繁忙期』って言ってなかったっけ」と、訝しがられてもいい。
“Guilty”が好きだ。
3種類の“Guilty”
2011年10月18日現在、我々は3種類の“Guilty”を聴くことができる。
1.アルバムFLOWER収録“Guilty”(一部フランス語詞)*以下「公式版」と呼ぶ。
2.『旧BOX』vol.4収録“Guilty”リミックス(全部英語詞)*以下「リミックス版」と呼ぶ。
3.FLOWER発売前のライブで演奏されていた“Guilty”*以下「オリジナル版」と呼ぶ。
今回は、公式版以外の「リミックス版」と「オリジナル版」に焦点を当てよう。
リミックス版“Guilty”
まず、リミックス版“Guilty”を聴いてみよう。全編英語詞。だから公式版以前、つまり仏語詞が付く前だと考えるのが妥当だ。かつて筆者を絶望させた公式版の仏語詞は、歌詞改訂作業における試行錯誤の結果だろう。
“Guilty”リミックス版(全編英語詞)【2011/11/22 削除確認済】 (アップ主さま、今までありがとうございました。)
あれっ……。
うーんと……、確かにこれも“Guilty”で、切ない感じはするんだけど……。公式版のイントロだけで引き起されるあのグッと来る切なさが全くこみ上げてこない。
なぜだろう……?
“Guilty”では、つい取り乱してしまう筆者ではあるが、リミックス版は、無理なく冷静さを保つことができる。何が違うのかは全然分からない。仏語よりはるかに理解できるはずの全編英語詞が理由なのか、リミックスのバランスが原因なのかは不明。
音楽って不思議だ。
オリジナル版“Guilty”
次にオリジナル版“Guilty”を聴こう。
“Guilty”を語る上で、オリジナル版に触れないのはモグリだ。(何の?)
FLOWER発売以前に、筆者がライブで聴き、一目惚れならぬ一聴き惚れをしたのは、このオリジナル版である。3種類の“Guilty”の中では、オリジナル版が一番好きだ。
これをTVで演奏していたなんて……、
そして、28年後の自分がそれを聴くことができるなんて信じられない(涙)。
テクノロジーって素晴らしい。
“Guilty”オリジナル版【2011/11/22 削除確認済】
(アップ主さま、ありがとうございました。このオリジナル版には泣いた……)
ゴロゴロゴロ……。
オリジナル版は雷鳴から始まる。雷鳴がフェイドアウトしかけたところで、心がギュゥゥッと痛くなるあのイントロ。
歌い始めはTommy。
このTommyのボーカルがやたらいい。水をたっぷり含んだ洞窟のようにグロッシーだ。公式版でもTommyとタケとのツイン・ボーカルにしてほしかった。
まぁ、公式版のタケも悪くはない。
♪Alone in the night♪の”night”が、けだるくていい。さらに、これまでタケのボーカルには微塵もなかった、薄氷のようにダークなエロティシズムを匂わせる。
けれども、公式版とオリジナル版を比較して、断然オリジナル版の方が筆者の心に響くのは、曲の構成がすごく重層的でドラマティックだからだ。
ゴロゴロゴロゴロ……。
雷鳴、イントロで、グイッと胸ぐらを掴まれて“Guilty”の世界に引きずり込まれ、
Aメロ、BメロでTommyの声にじーんと心地良く浸っていると-、
突然、タケの♪Don’t make me feel so guilty♪……。
ああっ……、心が、痛い……。
おまけに間奏!
追い打ちを掛けるようなギターのリフ!!! (3:50-)
まだ血を流している心の傷をナイフで抉るアサノさんのギター。この恋を責め立てるベースとドラム。さらに高い視座から覆い被さるように非難するキーボード。
さらに、間奏明け、
もう、もう……、
タケが……、タケが、たまらない!!
♪Mmm…Give me a chance, babe
A chance to make my music with you
Oh give me a chance, girl
To hear just what you’re wanting to do♪
この”mmm”から”give”へ、そして”oh”から“give”へ移行する合間のほんの一瞬に放たれる言葉を超越した苦悩、そして報われぬ愛を乞うシークエンス♪give me a chance babe♪……
ああ、もう、ホント、誰か助けて……。 (笑)
満月の夜に
前々回、筆者は公式版“Guilty”を満月の夜に部屋の電灯を消して、月明かりだけで聴く、そして意味なく涙が溢れることがあると述べた。
だが、このオリジナル版は、月明かりさえ眩しい。明るすぎて耐えられない。光が一糸も入り込まないようカーテンを固く閉ざし、床に突っ伏して号泣する。
……というのは若干大袈裟だが、少なくとも聴き始めたときの姿勢は維持できない。オリジナル版“Guilty”のイントロが始まると、それまでの思考と動作が停止する。音楽が進むにつれ体勢は次第に低くなり、床上に沈んでしまう。そうして絨毯の繊維に爪を立て、胸の痛みを指先に転移させながら、複雑に絡み合った“Guilty”の音符と時間の流れをただ、ただやり過ごすしか術はない-。
理由は自分自身でも分からない。とにかく、オリジナル版を聴いていると、理性では説明しがたい何かが心の闇から浮上し、心身を呪縛する-。
これが、“Guilty”だ。
どうしよう……、
やっぱり次回「これが“Guilty”だ!!! その2」へ続いてしまう……。
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